幾つになっても。
こんにちは、高殿アカリ(@akari_takadono)です。
今日は、ほっこりするエッセイをどうぞ。
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それは、とあるお店を出た直後の出来事でした。
1人のおばあさんが道を歩いていました。
そのおばあさんがずんずんと私に向かって歩いてくるので、私は自分が道の妨げになっているのではないかと思いました。
道を譲ろうと端に寄ると、おばあさんが立ち止まりました。
そして、私に向かってこう言いました。
「可愛いねぇ。そのスカート、可愛いねぇ」
私は自分の着ていたチェック柄のロングスカートを見下ろし、
「あ、ありがとうございます」
すると、おばあさんが
「そのスカート、ふんわりしてるのね。可愛いねぇ。私も買おうかしら」
「あ、はい。あの、バルーンタイプのスカートで...」
「うん、可愛い。下にゴムでも入ってるのかしら?」
「たぶん...」
「ほら、私もスカーフを付けてるの。こんなおばあさんがおかしいでしょう?うふふ」
そう言って、おばあさんは胸を張り、自らの胸元に彩られた鮮やかな空色のスカーフを私に見せてくれました。
よくよく見ると、きちんと化粧もなされていて、マッドなショッキングピンクの唇が快活な印象を私に与えました。
「素敵ですね」
「ありがとう。うふふ、私もそのスカート買うことにするわ」
そうして、私たちはさようならを告げました。
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世の中には、お洒落なおばあさんもいるんですね。
とっても心がほっこりしました。\(^^)/
まるで童話に出てくる優しいおばあさんみたいだなぁ、と思いながら私は帰路に着いたのです。笑
少し短いですが、それではまた。