映画『 音タコ』が物凄く刺さった話。
こんにちは、高殿アカリ(@akari_takadono)です。
今回は2018年10月12日に公開された『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』(公式サイト様→ http://onryoagero-tako.com/sp/ )のレビューをしていきたいなと思います。
結論から言うと、賛否両論の別れる作品だな、というところです。
良くも悪くもB級映画っぽさがあります。
綺麗で整っていて、ドラマチックな作品が見たい方にはおすすめできません。
あと、カメラワークも凄く酔うので、画面酔いしやすい方はお気をつけください。
私個人としては、めちゃくちゃ性癖に刺さった映画でした。
大物俳優たちをB級映画っぽさで使うところも、アマチュアっぽいカメラワークや演出も、ちょっと昔のよく分からない小ネタも、全部全部が堪らなかったです、はい。笑
B級映画っぽさで大物俳優を起用する、という点では相武紗季さん主演のホラーコメディ映画『NECK』に似てるなぁとも思いました。
もちろん、この映画も大好きです。笑
話を戻します。
『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』、通称「音タコ」のあらすじは以下の通りです。
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声の小さい路上ミュージシャンのふうか(吉岡里帆)は、ある日人気ロックシンガーのシン(阿部サダヲ)と出会うことで、自分の想いを叫ぶことができるようになっていきます。
しかし、シンにはある秘密(声帯ドーピング)があってーーーーー。
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あらすじだけを聞くと、本当に綺麗に終わる作品のような気もしますね。笑
でも、ぶっ飛んでます。
この作品はぶっ飛んでいます。
演出、内容、小ネタ、演技、世界観、ストーリー、エンディング、その全てがぶっ飛んでいます。
公式Twitterの方でエンディングを作詞作曲したあいみょんさんと主演の吉岡里帆さんのツーショットインタビューがあり、そこで映画を見たあいみょんさんが「ジェットコースターのような作品だった」と発言しています。
まさしく、その言葉のごとく、「ジェットコースター」みたいな映画でした。
テンポもよく、ころころと話が進んでいくので見ていて飽きませんでした。
(ただし、邦画が好きな人にはテンポが早すぎるかもしれません)
また、微妙に雑なCG演出もあり、それがまたB級映画っぽさを醸し出していましたね。
あの感じがたまりません。
こういう映画がある限り、邦画もまだまだ大丈夫だな、と(勝手ながら)私は確信しております。
「楽しい。」と素直に思わせてくれる邦画は本当に久しぶりでした。
好きな人はとことん好きになってしまう映画です。
反対に、ハマらない人にはとことんハマらない映画です。笑
映画自体がとても尖っており、私はそれがとても好きで、好きで、好きでした。
こういう作品をきっと待っていたんだ!、そう思わせてくれました。
そんな中毒性のある映画です。
何度も何度も見たくなるので困りますね。笑笑
また、音タコのエンディング曲「体の芯からまだ燃えているんだ」のMVがただ今GYAO!にて公開されています。
こちらも、衝撃のラストシーンを見たあと、再び見てみるとまた違った良さがあって味わい深いです。
だから、こんな演出のMVなのか、こんな歌詞なのか、こんな歌い方なのか、全てが繋がっていきます。
MVの世界観と映画の世界観は一見すると全く違うはずなのに、MVを見れば見るほど映画の世界観とリンクしていることに気付かされます。
とても手口が巧妙ですね。笑
また、この作品は映画関係者の誰かが歌を妥協した時点で駄目になっていた作品だとも思います。
どれだけB級映画っぽさがあったとしても、「あのクオリティの歌がある」という一点が「音タコはB級映画ではない」という絶妙なバランスを醸し出しています。
いわゆる、この作品における歌は一種の引き締め役のようなものです。
一切の妥協も許されなかったのだろうな、と推測できる本気のクオリティが感じられるMVも是非、ご覧下さい。
個人的には、阿部サダヲさんがあそこまで歌が上手いとも思っていませんでしたし、あそこまできちんと歌うパートがあるとも思っていませんでした。
誰一人日和ることなく、挑戦した作品となっているのだなぁとしみじみしています。
恐らく公開終了前にもう一度見ることになるとは思いますが、それまでの間MVを無限ループする日々がもうしばらく続きそうです。笑
(何故、GYAO!にはループ機能がないんだ!!)
また、音タコ映画関係者の皆様に溢れんばかりの感謝と尊敬を込めて。
この作品に出会わせてくれてありがとうございました!
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ちなみに、一番好きな台詞は「やらない理由を探すんじゃねぇ!」ですね。
たぶん、この映画を見た人みんなに刺さると思います。笑
それではまた、どこかで。